2015年に英語パーソナルジム「ENGLISH COMPANY」のサービスを開始し、学びの領域に先進的な科学の知見を取り入れ、常に合理的な学び方を提案してきたスタディーハッカー。「ENGLISH COMPANY」のメソッドを凝縮し、短い学習時間でも成果が出るようコンサルティングする「STRAIL」のカリキュラムに「Versant」を組み入れた。「ENGLISH COMPANY」「STRAIL」で受講は累計約28,000人。
3カ月のトレーニング成果を定量的に測る
活用内容
中上級者の受講生が比較的多い「STRAIL」の中でも、「スピーキングを伸ばしたい」というニーズが多く、現状レベルの把握やトレーニング期間を終えた後の成長などを定量的に示すために「Versant」を採用。受講者は最短3カ月のトレーニング期間の最初と最後に受験する。法人サービスを利用する企業からは成果が数字で確認できると好評を博している。
目的
- スピーキング力を定量的に図る
- 受講生がコーチング開始時と終了時での成長を実感する
- 受講生にリアルな会話に必要なポイントに気付いてもらう
課題
- コーチの感覚など定性的なスピーキング力の評価を定量的に図る
- 忙しい受講生がいつでもどこからでもスピーキングテストを受けられる環境
「確実に成長している」ことを
スコアで示す
3カ月間の努力が「Versant」のスコアで
示すことができ、詳細な分析もできることで、
次の学習ステップもイメージできます。
3カ月間の努力が「Versant」
のスコアで示すことができ、
詳細な分析もできることで、
次の学習ステップもイメージ
できます。
「STRAIL」のカリキュラムに「Versant」を組み入れた理由と、その活用方法について教えてください。
「ENGLISH COMPANY」はプロトレーナーが受講生一人ひとりに集中的にトレーニングを行い、英語初心者から様々なレベルの受講生にご利用いただいています。一方「STRAIL」は「ENGLISH COMPANY」のメソッドをそのままに、コンサルタントが英語学習の効果と生産性を最大化するためのアセスメントと学習メニューを提供するコーチングサービスです。中上級者や「ENGLISH COMPANY」を終えてさらに上のレベルを目指す受講者が多く、主なニーズはビジネスでのスピーキング力の向上です。
私たちは「確実に成長していただく」ことを第一の目標に掲げていますので、これまで定性的な評価が主流だったスピーキング力をスコアとして定量的に示したいと常々考えていました。「Versant」のスピーキング力測定の正確さと、忙しいビジネスパーソンにも手軽に受験していただける利便性を評価し、「STRAIL」のビジネス英語コースに取り入れることを決定しました。STRAILのコンサルントも全員受験し、問題音声の発音やスピードがネイティブに近いリアルさで、その採点や細かな分析が実際の実力を正確に評価していることを実感しています。
受講生には受講開始直後とコースを修了する3カ月後に受験していただきます。3カ月の成果が数字で表れるということはコンサルタント側にもプレッシャーになりますが、最初のスコア分析で受講者のスピーキング力が詳細に掴めるため、より多角的なアドバイスを伝えることができます。また、受講者の中にはなかなか自信が持てなかったり、自己評価が低い人もいらっしゃいます。そういった方に3カ月間の英語学習の成果を「Versant」のスコアで示すことができるのは、ご卒業後の継続的な学習へつながることができます。英語研修としてご利用の法人様の場合には、定量的な成果をお示しすることができるため、同じ法人様からリピートいただく機会が以前より多くなりました。STRAILだけではなく、「ENGLISH COMPANY」でも希望者には「Versant」を受験していただいています。

「STRAIL」のコンセプトに近づいた
アップグレード
ビジネスシーンで必ず必要となる
「あなたの意見を述べる」という項目も、
仕事のなかで使われる定型的な文章に気付ける
チャンスになります。
ビジネスシーンで必ず必要となる
「あなたの意見を述べる」という
項目も、仕事のなかで使われる
定型的な文章に気付ける
チャンスになります。
「Versant」の分析をどうコンサルティングやアドバイスにつなげていますか。また、24年1月のテストのアップグレードをどのように評価されていますか。
実際に受験してみて、大変素晴らしいアップグレードだと思いました。「Versant」はスピーキング力が測れるテストと評価されがちですが、実際にはリスニング力とスピーキング力のどちらの実力も把握できます。会話とは正確に相手の話している内容を聞いて理解し、それに合わせて適切な返答をおこなうことです。英語の音がそもそも聞きとれない場合や単語をうまく捉えることができなかった場合には、脳の認知資源がリスニングに多く使われてしまいます。そうすると、英語を話す際にスムーズに英語を組み立てることができなくなってしまいます。テンポの良い会話のラリーや比較的長めのパッセージを聞き取ったあとに、瞬時に英語で返答する必要がある「Versant」を受けていただくことで、受講者の皆さんは英語を正確に聞き取ることと、瞬発的に英語を発話する重要性にあらためて気付くことができます。これが一番重要なポイントです。
ですから皆さんはトレーニングの中で、3カ月後の「Versant」の対策などを考えることもなく、正確にリスニングができるようになろうとか、チャンクといわれる意味のかたまり毎に発話できるようにして正確に、流暢に話せるようになろうとか、実際のビジネスシーンを想定したリアルなコミュニケーションを意識するようになります。
今回のVersantのアップグレードではリスニングとスピーキングのほか、「Manner of Speaking(話し方)」の項目が設けられ、それぞれ点数と評価コメントが示されるようになったのでさらに実践的な英語力が分かるようになりました。また、「文章や会話を聞き取り、英語で質問に回答する」はまさに「STRAIL」のカリキュラムで実践していることです。受講生の皆様には、ビジネス上で円滑にコミュニケーションができる力をつけていただきたいと思っていますので、その能力が測れることは「STRAIL」に限らず、当社のサービス全体において大きな意味を持ちます。また、ビジネスシーンで必ず必要となる「あなたの意見を述べる」という項目も、仕事のなかで使われる定型的な文章に気付けるチャンスになります。

英語コーチングの完成形を目指し
労働人口が減少する中、
国内においても外国人の増加は必然で、仕事だけでなく
生活のあらゆるシーンで英語が必要となることが
予測されます。
多くの日本人はこれまで
「流暢さ・発音」を意識しすぎる
あまり、英語を苦手とする傾向が
強かったと思います。
最後に、スタディーハッカーの英語コーチングの展望についてお聞かせください。
いま当社で特に増えているお客様は、内外からのグローバル化が進むIT/通信業界の企業やメーカーなど海外進出に積極的な大手企業の方ですが、その方たちだけではなく様々な業種業態のあらゆる年代の人々が英語スキルを磨こうとしています。労働人口が減少する中、国内においても外国人と働く機会はますます増加することは必然です。仕事だけでなく、生活のあらゆるシーンで英語が必要となることが予測されます。
当社の使命は、第二言語習得研究という科学を基に、受講者ひとりひとりの英語学習の課題に合わせたトレーニングやコンサルティングを提供することです。働きながら英語学習をするのは、多くの方にとってなかなか難しいものです。そういった方にできるだけ少ない時間で最大の効果を得られる学習体験を提供し、英語力の向上を実感してもらいたいと考えています。また、日本にいながら英語を習得するためには、正しい学習戦略が必要です。そういったことを発信していくことも使命のひとつだと考えています。 今年、当社の「ENGLISH COMPANY」は10周年を迎えます。 英語コーチングを提供する先行者としてサービスをより進化させる歩みを私たちは止めません。スタディーハッカーだからこそ提供ができる、英語コーチングのさらなる完成形を目指して、新しいサービスを年内にリリースすることを計画しています。誰もが当たり前のように第二言語として英語を使う社会の実現を目指し、それを様々な形でサポートしていきたいと考えています。
(※掲載情報は取材当時のものです)