Case04

ROIで成果を示す
レッスンのために

TORAIZ(トライズ)

取締役 CCSO
コーポレートソリューション部長
武隈 知世氏

「1年で、ビジネスで通用する英語を話す力を身に付けるパーソナル・トレーニング型」学習プログラムを2015年より展開するトライズ。2018年より法人サービスを展開し、専属コンサルタントが学習の進捗管理や日々のサポートを、専属ネイティブコーチがレッスンを担当する二人三脚の体制で受講者を支援する「英語コーチング」で、企業のグローバル人材育成にも貢献する。個別最適なプログラムを検討する際や成長過程を測るために「Versant」を活用する。

「Versant」の結果分析でプログラムを進化

活用内容

教育プログラムを検討する際に顧客の能力を把握するために「Versant」を活用。その後は毎月の受験結果を分析しながらプログラム内容を更新していく。これまで1万人以上が受験し、そのデータを分析することでより効率的なレッスンへと進化させている。

目的

  • 受講者の英会話力の現状や上達を数値で示す
  • レッスンと上達の相関をデータで示す
  • パーソナルなカリキュラムの構築
  • ROIとして成果をデータで示す

課題

  • 受講者に目標や成長の実感となる指標
  • 実践で使える会話力の測定

英会話力の現状を可視化し、
ロードマップを具体的に計画

当社にとって「Versant」のデータは
上達までのアクションを客観的に裏付ける
貴重な資産です。

当社にとって「Versant」の
データは上達までのアクションを
客観的に裏付ける貴重な資産です。

「TORAIZ(トライズ)」の英語レッスンにおける「Versant」の役割を教えてください。

「TORAIZ(トライズ)」のプログラムの特徴は、英会話の能力や目標をできる限り可視化し、ゴールまでのロードマップを具体的に計画してレッスンを進めていくことです。何より大切なのは常に受講者の細かな能力の把握。当社代表の三木雄信がサービスを立ち上げるうえで様々な英語能力テストを分析し、いつでもテストが受けられる点や測定できる能力(特にスピーキング)と結果分析ができる項目、そして結果判定のスピードなどを検討した結果、「Versant」が最適だと判断しました。

レッスンを始めるうえでやはり最初の実力を測ることが重要です。「全然話せません」とおっしゃる方でも文法の基礎はしっかりしていたり、リスニングは少しできたりします。ご自身では分からない実力を客観的に把握するために当社では、①「Versant」で文章構文・語彙・流暢さ・発音の項目でデータを取り、②ネイティブコーチとの実際の会話で定性的な会話力を把握し、③オリジナルの文法クイズで英語の知識を確認します。

ほかにも海外赴任経験の有無やこれまでの英語学習経験、仕事で英語を使う場面などを聞き取り、現時点の状態を様々な角度で確認したうえで、受講予定期間でのゴールを決定します。法人サービスの受講者の皆さまは、目の前にある仕事のためにいつまでにどのレベルに達しなければならないというミッションを抱えています。しかし、そのために何が必要なのかは人によって様々です。当社には1万人を超える受講者の蓄積された「Versant」のデータがあり、定性的なノウハウと定量的な数値を活用してゴールに向けての具体的なアクションプランを立てることができます。ですから当社にとって「Versant」のデータは上達までのアクションを客観的に裏付ける貴重な資産でもあります。

インタビュー画像

データ分析でパーソナルな
プログラムを構築

どんなレベルであれリアルな会話に対する
手応えを感じ取れることが大切で、 それは学習への熱意や継続性につながります。

どんなレベルであれリアルな
会話に対する手応えを感じ取れる
ことが大切で、それは学習への
熱意や継続性につながります。

「Versant」の結果をどのように英語レッスンに反映させているのですか。

当社では受講者の皆さまに毎月「Versant」を受験していただき、そのスコアの推移を基本にした学習内容と学習時間の相関データを分析します。「Versant」スコアが32点からスタートした人と52点からスタートした人がどちらも60点に達したとして、その学習内容や学習時間は異なるはずですが、そのセオリーをコンサルタントが自己判断だけで語ることはできません。これまでの実績の平均値として現時点から何をどれだけ訓練すれば目標値にたどり着く確率が高まるかという指標があれば、受講者の皆さまは納得して目標に向けて頑張ることができます。

「Versant」のデータがレッスンで有効なのは「文章構文」「語彙」「流暢さ」「発音」の4項目の成長傾向が分かる点です。1点刻みでスコアが出るのも受講者の毎月の成長を測るうえで重要です。インプットは十分だけれどアウトプットの訓練が必要、とか、文章構文に長けているけれど語彙の不足といった現状がより詳細に判断できます。経験豊富なコンサルタントやコーチがデータを分析して活用することで、よりパーソナルなプログラムを構築することが可能になるのです。
法人サービスに関わらずトライズのご利用者は、費やした時間やお金(投資した資本)に対し、英語力の向上(利益)をリターンと考える習慣がありますが、このROI(費用対効果)を実感することこそ、万年英語学習初心者から脱する要とも言えると思います。

企業の研修担当者から受講対象者や研修ゴール、バジェットを預かり、研修設計の考え方に基づいて年間のグローバル人材育成研修を構築したうえで、様々な語学会社や検定団体の中から依頼に適するプログラムやテストを組み合わせてサービスを提供する「Instructional Design Consulting & Services」(IDCS)を展開しています。そこでも「Versant」も活用していますが、やはり人事や経営層がROIを求める声が多いのです。

「Versant」のスピーキングテストは24年1月にアップグレードしました。どのように評価されていますか。

より実践的な英会話力を評価するようになり、当社のレッスンで測りたい内容がさらに把握できるようになりました。具体的には「文章構文・語彙:50%」、「流暢さ・発音:50%」だった配点構成が「リスニング:50%」、「スピーキング:50%」になりました。「スピーキング」の内訳として、「文章構文・語彙:25%」「流暢さ・発音・話の分かりやすさ:25%」と変更になった点を評価しています。多くの日本人はこれまで「流暢さ・発音」を意識しすぎるあまり、英語を苦手とする傾向が強かったと思います。いまや世界各国で英語を話す人々がいて、いろいろな流暢さや発音があるなかで、お互いにちゃんと理解できる会話の運用力とは、正しい文章構成と的確な単語の使用で成り立ちます。ネイティブとの会話レッスンを速いサイクルで積み重ね、「実際の人と会話をする能力の向上」という当社が追い求めるテーマにさらにマッチしたことで、データの活用もさらに深化させられるでしょう。

インタビュー画像

目的意識の明確化に
カスタマイズレッスンで応える

多くの日本人はこれまで
「流暢さ・発音」を意識しすぎるあまり、
英語を苦手とする傾向が強かったと思います。

多くの日本人はこれまで
「流暢さ・発音」を意識しすぎる
あまり、英語を苦手とする傾向が
強かったと思います。

近年、リスキリングに注力する企業やビジネスパーソンが増えていますが、トライズの今後の展望などご紹介ください。

いま、個人も企業も英語力向上の目的が明確になってきています。国内のインバウンド需要拡大に期待する小売店の店長は接客対応に必要な英語力を求め、M&Aで海外企業の役員と交渉しなければならない経営層は、国や地域の異文化までを理解する英会話力を得ようとしています。当社の法人サービスで成果を上げる企業の多くは、送り出す受講者の皆さまに求める英語力に対する明確なミッションを伝えています。エンジニアのトレーニング需要が増えていますが、同じ職種でも英語を使う場面や求めるレベルは異なっているのです。よりパーソナルなプログラムやレッスンを追求するためにも、「Versant」のデータ活用の重要度はますます高まるでしょう。
ROIを明確にするカリキュラムやパーソナルなトレーニングに対するニーズが高まり、おかげさまでトライズの需要は過去最高の伸びを見せています。法人サービスの受講期間が終了しても約6割の方が継続を希望されます。様々なニーズに応えるため、英語学習者の自己トレーニングを目的として開発したWEBアプリ「TORAbit(トラビット)」など、新たなサービスも展開しています。これからも英語力を磨いて未来を拓こうとする個人や企業の成長を支援していきたいと思います。

(※掲載情報は取材当時のものです)

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